生活をつづけること

日記置き場

20210108日記 病院と西荻とパン

今日は有給をもらって病院に行った。昨年末の検査の診断結果を聞くためで、バスを乗り継いで病院最寄りの駅まで出かけて行った。

バスの中は空いていて、ほとんど空席だった。バスの真ん中あたりの二人がけの席に座り、持ってきた文庫本を読んだ。

 

出掛けに鞄に本を突っ込むのは子供の頃からの癖で、本棚やその辺に積んである本の山の中からすとんと一冊選べると、なんだか幸先が良いような気がするのだった。今日持ってきたのは江國香織の『冷静と情熱の間 Rosso』。何度も読んだ本だけど、この人の書く文章の温度感がとても好きで、何はともあれ「とりあえず」と選んでしまう。本だけは好きなものを素直に選んでいたい。

 

『冷静と〜』の中では雨が降っていたけど、今日、私の住む地域は快晴だった。空気が澄んでいてピリッと冷たい。遠くに山が見えて、海なし県に越してきてよかったな、と思う。私は山を見るのが好きだ。今のマンション(4F角部屋エレベーター無し築30年)も、リビングの窓から山が見えるのが嬉しくて決めた。

 

 

バスは渋滞もなくすいすい進んで、少し早めに病院の最寄り駅に着いた。実は、家を出た時点でやや遅刻気味だったので、安堵しながら次のバスを待って乗った。

病院のある町には、古くて大きな住宅と神社、いくつかの医療系の大学と、飲食店をはじめとしたたくさんのお店がある。

 

乗り継いだ「地域バス」と呼ばれる小さなバスは、古くて大きな住宅群の中を抜けて走る。その家々を見るのが好きで、このバスの中ではあまり本を読まない。乗るたびに「良いな」と思うお屋敷(と呼んでも差し支えないくらい立派な家)が見つかって楽しい。今日は特に何もなかったけれど‥。

 

病院では、2時間待って10分で診察が終わった。お医者の先生の顔色が、年末見た時より良くなっていて良かった。検査は問題なし。肉体的に問題がないとすれば精神ですね、と言われてそうですね、という気持ちになる。問題はまだ続く。

 

駅に着くと本屋とパン屋を梯子して、文庫本2冊(小川洋子氏の『密やかな結晶』と宮部みゆき氏の『お文の影』)とパンをいくつか買う。今書いていて気付いた事だが、私は少し動転することがあると本屋に行くし、とりあえずでパンを買う。パンは冷凍できるし、本は落ち着くし。

 

帰りのバスを待ちながら、そうだ西荻窪に行こうと思い立つ。好きな作家さんの展示会が西荻で開かれていて、今日このまま行ってしまおうと思い電車に乗った。

個展はこじんまりした可愛い雑貨屋さんで開かれていて、作家さんの作品(小さな猫の張り子)を1つ買って帰った。

西荻でもパンを買い、ついでに気になっていた餃子屋さんにも寄り、ヨタヨタ歩いてまたバスに乗って帰宅した。

 

明日から連休ですね。今日買ってきた本を読んで、お絵描きをたくさんしたいな。