生活をつづけること

日記置き場

20220620 シナモンロールと鶏胸肉ロール

Twitterで書いている日記の続き

 

芒洋とした一日だった。気圧のせいか、土日で睡眠時間が増えたせいか頭がうまく働かなかった。週末に読んだ北欧生活の本の影響で、シナモンロールが食べたくなったので作って食べた。シナモンと砂糖のグレーズが焼ける匂い。パン生地のしっとりとした感じ。焼きたての温度。定まらない心ではそれらもさほど魅力的にうつらなかった。パン自体は美味しく、黙々と一日かけて完食してしまった。

 

そういう日の方が気が散らないのか、しっかりした献立の夕食になった。

20220619 晴天と小さな命 夏の計画

Twitterに書いている日記の続き

 

昼過ぎ、小さな訃報を聞いた。小さな命が空に還ってしまったのだという。遠くの地で花とおもちゃに囲まれて眠る小さな姿を想像して、胸が痛くなった。今日は晴れていてよかったなと思った。誰かを見送るなら晴天の日がいい。その方がまっすぐ還れるような気がするから。

 

夕方、散歩券買い物に出かけた。途中で本屋に寄って、夏休みの計画に必要そうな旅行本を漁る。今年の夏は箱根になりそうだ。帰って日取りなどを話し合い、大体の予定を決めた。楽しい夏になるといいと思う。

 

 

20220618 植物の匂いと鶏肉とキノコのパスタ

Twitterで書いている日記の続き

 

植物と水の匂いが苦手だ。湿気を含んだ空気の中にむっと立ち込める、ぬるくて、青臭くて、わずかに鉄臭い匂い。この匂いは夏が近づくにつれ強く濃くなっていく。

 

昨日、お向かいの家が庭の剪定をしていた。「◯◯造園」とロゴのついた軽トラが駐車場に止まり、庭師の人がばっさばっさと伸びっぱなしになっていた生垣やその他の草を刈っていた。刈られた草葉が駐車場に散らばっていて、その散らばったものが広がる延長線上にあるうちの出窓から、この匂いが入り込んでいた。青臭くてぬるい、植物という生き物の匂い。そっと出窓を閉じても、匂いはしばらく洗面所を漂っていた。

 

普段一切持ち込まないようにしているものの匂いがしているのは、精神衛生上あまりよろしくない。サーキュレーターを回して、洗濯機も回して、ついでに多めの洗剤で浴室を洗った。人工的な石鹸の香りは本当に安心する。いっさい命の匂いのしない香り。清潔だと思える香り。

 

一通り掃除や洗濯を終えた後、夕食の下拵えをした。鶏肉一枚に塩胡椒をして、皮目を下にしてじっくり焼く。焦げ目がついたらひっくり返し、付け合わせの野菜(昨日はえ舞茸ときゃべつ)と薄切りのにんにくを肉の周りに並べ、ふたをして蒸し焼きにした。肉は、野菜を並べる過程のどこかで一口大に切ってしまうことにしている。あまり包丁で肉を切りたくないからだ。菜箸で持ち上げて、ざくざくとキッチンバサミで切る。切りながら肉の断面から火の通りも確かめて、この調子ならあとこれくらいだな、と蒸し上がるまでの時間を目算する。

 

肉に火を通している間に鍋に湯を沸かし、パスタを茹でる準備をした。セールで5kgの大容量パックで買ってしまったパスタは、美味しいのかおいしくないのかわからない味だが3分で茹で上がるので調理が楽だ。夫の帰宅に合わせて麺を茹で、具材たちと合わせて夕食にした。パスタには、おかずとしてニラのおひたし、冷奴。それから冷たいポタージュ、薄切りにしてカリカリに焼いたパンを添えた。

 

夕食後は夫と昔のアニメを観て、沖縄から届けてもらったマンゴーのリキュールを割ったものを少し飲んで眠りについた。

 

20220612 冷たいスープとパン

Twitterで書いている140字日記の続き。

 

部屋が暑くて目を覚ました。iPhoneの温度計を見たら室温が25度あった。もう初夏だなと思った。暑い空気は嫌いじゃないけど、息がしづらいような気がして、湿度を含んだ空気は苦手だ。溺れるような息苦しさで、夏はいつも呼吸が浅くなる。

 

ざあざあ降りの雨と雷の音を聞きながら、遅いお昼用の卵を焼いた。最近のお昼は冷たいスープとパンが多い。仕事の合間にサッと作れて、食べる時間も少なくて済むからとても楽だ。

 

冷たい牛乳に溶かすだけ、というクノールの粉末スープを気に入っていて、いくつか買いだめをしている。このスープは、私の住んでいるあたりだと少し離れた私鉄駅前のスーパーにしか売っていなくて、いつも自転車で買いに行く。

 

自転車は引っ越してきてから良く使うようになった。引っ越し先は平坦な地形で走りやすいし、道路がゆったりしているのであまり危なくない。

スーパーまでの途中で綺麗で大きな川を見られるのも嬉しくて、以前に比べてあまり抵抗なく外出ができるようになった。

 

川のそばにいると、吹いてくる風が涼しくて気持ちいいのもの初めて知った。

この間、川岸に降りられるようになっている場所を見つけたので、また行ってみようと思う。行った時は小さい鴨が飛石の上で寝ていた。ふわふわした胸毛が風に揺れていて、なんだかとても気持ちよさそうだった。

 

この町のことが結構好きなので、またたくさん書きたいな。

 

 

 

 

20200207 飲み放題と日曜日

今日はとても暖かい日だった。

 

先週、1週間掛けて退職を決めてから心身が軽い。見る夢の種類も変わってきたようで、夢の中の私は好きなことを自由に叫んでいる。「こうしたい」「こう思う」。そんな夢の最後は、そこから出ていくことで締め括られ、すっきりとした気持ちで目覚める。眠剤を飲んだ後の、深いけれど泥のように濁った眠りとは全然違う目覚めだ。

 

退職に関する諸々(特に手続きや書類について)はまだ現実的に進んでいないが、心が決めただけでとても身軽な気持ちだ。物事を止めるときは、すこしホッとした気分になる。

 

今日は13時ごろに起きて、その後夫と食事に出かけた。駅前のバルが昼から飲み放題をしていて、それに行きたいと前々から言われていた。店は結構混んでいて、複数人がとても賑やかにテーブルを囲んでいた。最近はほとんど家にこもっていたので、何となしに物珍しく(人間の活動だ)と思ってしまう。

メニューを見て、結局飲み放題は選ばず単品注文にした。夫と私はクラフトビールハイボールをそれぞれ選び、シンプルな肉料理やサラダの合間にカクテルを少し飲んだ。料理はとても美味しかった。

 

昼食後は、以前から必要になっていたバスマットを買いに駅前の量販店に行った。ついでに壊れていた洗濯物干しも、新しいものを購入する。量販店は日曜らしくとても混んでいて、店前のドーナツ屋には長蛇の列が出来ていた。

この辺りから頭に靄がかかったような感じになり、そこはかとなく調子が悪くなってきた。もう少しブラつこうかと思っていたが、切り上げて最後にドラッグストアとテイクアウトの中華飯店に寄って帰った。

 

帰ってからは2時間ほど意識を失っていた。猫が呼ぶ声で起きたが、私はあと8時間は寝れそうなくらい体が重たかった。眠る前は頭と頬あたりに痛みのようなものがあったが、少しすっきりとしていた。

空腹の夫がすでに起きており、中華を温めるというのでついでに自分の分も頼んだ。角煮炒飯と海老炒飯、油淋鶏。海老炒飯は味が薄く、また具にミックスベジタブルが使われていて、炒飯というよりピラフのような味付けだった。

 

明日はまた朝から仕事だ。もういつ辞めても良いので出来ることだけをやることにする。

 

適応障害になってから、以前同じ病を患った人から「いつでも連絡して」と言われている。とても有難いことだし散々相談しているが、私はこういう申し出に対し本当にどうしたら良いかわからない。

折々小さなことを連絡するとレスポンスをくれるのだが、とても距離が遠い。平日、もう少し平静を保てるようになったら、この認知の歪みも治るのだろうか。

 

20210110 不機嫌と冷凍ピザ

三連休中日。

 

昨日は起きたら夕方だった。目を覚ましてすぐにスマホで時間を確認して、そんなはずはないと思ったけどしっかり夕方だった。早朝に猫に起こされて、ご飯を上げた後そのままベッドに戻ったらしい。猫のベッドを確認すると、彼女もしっかり爆睡していた。導入剤無しで、こんな時間まで起きなかったのは久しぶりな気がする。

 

とりあえず起きていくと、自分の部屋でゲームをしていた家族に声をかけられた。

「おはよう。よく寝れた?」

私の家族は何というか非常に温厚で、他人に対して強制も束縛もしない代わりに自分にもしないで、というタイプの人間だ。自分にも出来ないことがあるからと、他人のそれを責める事もほとんどない。妻にあたる人間が、夕方までこんこんと眠って家事を済ませていなくても何も言わない。そんな人間の地雷を、昨日の私は軽々と踏み抜いた。寝起きの不機嫌さ、1日を無駄にしたという憤り、何も終わっていない事への苛立ち、というめちゃくちゃに自分本位な感情を八つ当たりしたのだ。

 

「そういうのいい加減にしてくれよ。ていうかもう止めるって言ってなかったっけ?」

以前からこういうことは何度もあった。その度に私たちは血で血を洗うような喧嘩をし、もうやめようね、という話になって終わるのだった。

今回は、私が途中で自分のしていることに気がつき、そのまま謝るという形で終わった。もう本当に自業自得だし、家族めっちゃごめん。

 

その後、二人してお腹が空いていたので早めの夕飯のような昼食を食べた。冷蔵庫にあった豆乳、たらこ、バターを使った豆乳たらこクリームパスタ。野菜を入れたくて、ソテーしたエリンギを入れた。ついでに、なぜか買っていた伊達巻も切って並べた。

 

食事の後は家族はゲームに戻り、私は本の続きを読んだ。この間買ってきた宮部みゆき氏の「お文の影」だ。

宮部先生は今までにいくつか時代小説シリーズを書いているのだが、この本はそれらの登場人物が出てくる短編集だ。本編と本編の間のミニストーリー(骨太)という感じで非常に面白い。中には、14年前に読んだ別の短編につながる話もあったりして、ファン冥利という感じだった。宮部先生は本当に面白いなあ。読み終わるのがもったいないので、少しずつ読むことにする。

 

夜のいい時間になった頃、空腹になった家族が冷凍ピザを焼き始めた。まだ昼間のパスタが胃に残っていたが、チーズの焼ける匂いにつられていくつか分けてもらった。業務スーパーで売っているピザだけど、薄切りのマッシュルームが沢山載っていておいしい。

明日はステーキソースが食べたい、と家族が言ったので買い出しにいくつもりだ。

2021 0109 寒波とカウンセリング

三連休初日。

今日は朝からひどく寒かった。布団の温もりの中にいても、窓の外の白さで外気温の低さがよくわかった。寒いのは嫌だけど、冷えた空気の肌触りは嫌いじゃなくて、少し心地いいなと思う。

 

起きてすぐに家中の暖房を入れる。ダイニング、リビング、と一つずつ暖房のスイッチを入れていくのは家を起こしているようで好きだ。ついでに薬缶にお湯を沸かして、お茶を入れておく。

 

昨夜は4時前(昨夜というか今日未明)まで起きていたので、朝起きるのは少し辛かった。寝不足の時の身体の重さは、明らかに人ひとりのそれじゃないよな、といつも思う。それでも起きたのは、早朝から仕事に行く家族に「起こしてくれ」と頼まれていたからで、ちゃんと起こしたし、家族も起きたので二人ともえらい。

 

家族を送り出してから、自分の出掛ける準備をする。今日はカウンセリングの日だった。

カウンセリングは去年の夏頃から通っていて、今日で5回目になる。担当の先生は女性で、いつも元気だけど、少しだけ疲れたような雰囲気の人だ。

相談内容は主に仕事のことだ。でも仕事の問題はもう解決が望めなさそうで、ここで話すたびに迷路の中にいるような気持ちになる。精神的に元気な時は、冷静に自分の状況が見えるので、そういう時は特に。

 

次回の予約は取らなかった。

カウンセリングが終わった後、少しだけ散歩をして帰ることにした。病院の最寄り駅から一駅分だけ歩いて、そこから電車に乗ろうと思った。

歩いているうちに繁華街の方へ出たが、とても人が多くてびっくりした。私も外出していたので人のことは言えないけど、宣言の意味、と思ってしまう。

 

電車はそれなりに空いていた。席に座って、昨日買ってきた『密やかな結晶』(小川洋子氏)の続きを読む。とても面白くて、買ったばかりなのにもう2/3も読み進めてしまった。面白い小説、永遠に終わらないで欲しいといつも思う。無粋だけど。

 

小川先生の文章は冷たくて、硬度があってとても密やか。文章って、書く人によって声のボリュームみたいなものがあると思うのだけど、小川先生のそれは、小さいけれどはっきり聞こえる囁きのようだ。今にも消えそうなのに、伝えようとする意思はとても強い。繊細に見えて、きちんと骨のある文章でとても好き。またたくさん読みたいな。

 

家に帰った後、昨日のワンタンスープと白米を使ってワンタン麺と焼き飯を作る。一口も食べないうちに眠ってしまい、家族の夕食にした。

 

明日は特に予定がないけれど、本を読んでお絵描きをしたいな、と思う。